毒山 凡太朗Bontaro Dokuyama
2011年3月11日に発生した東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故によって、故郷である福島の状況が一変したことをきっかけに作品制作を開始。
時代や社会状況に翻弄され忘れ去られた過去の記憶や場所、現代社会で見えにくくなっている問題や事象を調査し、映像やインスタレーションを制作している。
ある事象に対し、現地に赴いて当事者の声を聞き集め、そこに作家自身が介入することによって成り立つ作品は、何が起こるか予測不能な現代において、ふとした瞬間に誰もが当事者たり得る可能性を観客に投げかける。
過去と向き合い、何が残されているか、あるいは残されていないかを検証することで、歴史からこぼれ落ちる人々の記憶や感情、そして、今後埋もれていってしまうかもしれない現実へも光を当てる。