i k e d a a y a k o

i k e d a a y a k oikedaayako

セツ・モードセミナー卒業後、独自で活動。国内外で個展、アートフェア参加のほかにファッションブランドとのコラボレーションなど多岐。日常の生活が表現したいものや伝えたいことに溢れ、それらを目に見えるものとしてつくる術-すべ-を持っているという幸運を、大切にしてゆきたい。

経歴
2010年 art_icle "Kawaii賞" 審査員賞受賞
2012年 ART POINT 個展 "- a k o g a r e - the impulse inside girls" 銀座
2014年 個展 "vivid reality" GALLERY SPEAK FOR 代官山
2016年 渡独、ドイツベルリンのカフェなど2カ所で個展
    帰国、TAGBOAT "Independent" 審査員賞受賞
2017年 ART STAGE Jakarta 2017 出品
    アートフェア札幌 2017 出品
2020年 TAGBOAT他主催のグループ展にて6メートルの壁画作成 銀座
    地球環境により影響が少ない活動を目指すべく、オーガニック水彩絵の具や蜜蝋を使った制作を開始
2021年 作品からは見えない作家の人間性を身近に感じてもらうべく、
    日々の出来事や思ったこと、制作記録などを日記感覚で綴るブログを開始。

INTERVIEW

あなたにとって、美術 / 制作することとは何でしょうか。
家族や友人や恋人と、どれだけ心が通じていても「自分」は永遠に、自分だけ。
言葉や表情や行動に表したり、一度何かに変換しないことには、自分の内側の気持ちを、自分以外の誰かに伝えることはむずかしい。
私にとって絵を描くことは、その変換作業のひとつであり、ひとに絵をみてもらうことは、会話することとよく似ています。
「気持ち」といっても厳密には、記憶、願い、フェティシズム、空想、理想、などなど、描く絵によって様々な要素が織り混ざり、それらは、自分という入れ物の中に時間や経験と共に増していき、あるときどこかの出口を通って、衝動的に流れ出る。
出口が見つからないまま入れ物がいっぱいになると、壊れてしまう。
そうならないために、みんな話したり、書いたり造ったり、表現しているのではないかな、と思います。

いつから美術に興味を持たれたのでしょうか。
物心ついた頃から、他のどんな遊びよりも、絵を描くことが好きでした。
美術作品に限らず美しい、心地良い、揺さぶられる、というような刺激を与えてくれるものに出逢うと、よく観察していました。
絵を描くことは独学で、「美術に興味がある」と思うことは、昔も今もあまりないように思います。

アートに限らず影響を受けたクリエイターはいますか。
音楽も、私に感動を与えてくれるもののひとつで、子供の頃から親や兄弟の影響もあり、いろいろな種類の音楽を聴いていました。
特に惹かれる曲や歌は、延々とリピートして聴いたり、耳コピして口ずさんだり。
時には得体の知れぬ感動に襲われて、涙することも。一番古い記憶は、小学生の頃に聴いたホルストの「木星」、Björkの「ハイパーバラッド」など。
何でもない瞬間に、人から涙を溢れさせるパワーを持った音を作れるって、なんてすごいことなのだろうと、音楽という存在にも、そういったクリエイターにも、ずっと憧れがあります。

転機となった作品があれば教えてください。
2020年、日々のほとんどの時間を自宅で過ごすようになった頃、自然と自分自身や、自分のごく身近な存在に、意識が集中していきました。
それに伴い画材を、アクリル絵の具から、環境や人体に影響の少ないオーガニックの水彩絵の具に変え、その後、住む場所も都心から自然により近い場所へ移し、描く絵が変わりました。
これまでも、暮らす環境や経験に伴って変化はありましたが、この時は、作品を描く際にものを観る角度や、表現するときの心の在り方などの、土台のような部分から変化を感じ、転機となったと思います。
その他には、2014年に開催した個展「vivid reality」、2015年のベルリン滞在中から制作を始めた「Little Perchta(リトルペルヒタ)」シリーズは、私の中での、節目となっています。
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今後、作家としてどのような活動の展開を考えていらっしゃいますか。
身を置く環境や絵の題材などについては、引き続き、より自然に関わる形で制作をし、「絵を描く」ということは変えずに、これまでとは違った表現方法を探ってゆきたいと思います。

今後の展望や今挑戦されていることなどありましたら、お聞かせください。
支持体として、リサイクルの紙を自作してみたいと思い、最近紙漉きに挑戦しています。
また、2021年の2月よりブログを開設し、日常の暮らしなどを綴っています。これまで、描くテーマはほとんどが、ごく個人的なことでありながら、展示会場で対面でのお話以外では、作品解説のようなことを避けてきていたので、作品からは見えない人間性を、もっと身近に感じられる場所が欲しいと思い、始めました。
絵を描くことや自分らしく生きることで、誰かの心を動かせたり、感動させることができたら、それは、私にとっての夢の実現です。

ART WORK

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