プロフィール
東京藝術大学大学院美術研究科 文化財保存学専攻保存修復日本画研究室 教育研究助手
インタビュー
あなたにとって、美術 / 制作することとは何でしょうか。
社会との対話の”事始め”だと思っています。
いつから美術に興味を持たれたのでしょうか。
幼少期からものをつくることは好きでしたが、本格的に関心を持ち始めたのは高校生の頃です。非言語の創作物からも何かを感じ取れること、心を動かされることに惹かれました。
アートに限らず影響を受けたクリエイターはいますか。
クリエイターとはちょっと違うのですが、幕末明治期、社会体制が変わろうとしているときの人々のエネルギーはすごいと思っています。
転機となった作品があれば教えてください。
絵は、表現したいイメージと、作画の技術が両輪となって生まれてくるものです。この作品ではそのバランスが程良く取れてきたことを実感しました。極めて個人的な意味ですが、転機となった作品です。
今後、作家としてどのような活動の展開を考えていらっしゃいますか。
今後の展望や今挑戦されていることなどありましたら、お聞かせください。
古典的な運筆や、伝統的な絵画材料をベースに、”今”を描くことにさらに専心したいと思っています。
古典的な運筆や、伝統的な絵画材料を現代に活かすというのは、拘りというよりも私のモットーのようなものです。それに縛られることもありますが、一定の制約からしか生まれ得ないものを発見する愉しさもあります。
文化が均質化してしまうのはつまらないなぁと思っていて、変わっていくこと、変わらないこと、その間の景色を大事にしながら制作していきたいです。
また、日本の伝統的な絵画材料などの普及活動などもしていきたいと思っていますが、まだ構想というより妄想という感じです。