下村優介

下村優介Yusuke Shimomura

1988年 大阪生まれ
学生時代はラグビー選手として10年間を過ごした後ラーメン屋を経て、2012年より完全独学で切り絵を始める。
自身の手描きの線を最大限に活かした細密なだけではない生命感のある作品を切り出している。
今までに見たことのないオリジナルな切り絵を求め、制作に取り組んでいる。
2014年からは、海外にも活動範囲を拡げ、パリで開催されたアートフェアには2016年まで三年連続出展をした。
また、アメリカ・スペイン・ニュージーランドなどの地に直接足を運び現地にて切り絵教室を開催する活動も行っている。
2019年にはパリで個展を開催する。

切ることは整えること。そして空間を作ること。
​テクノロジーの進歩は人間の価値観を揺るがし、日々デジタル化へ目まぐるしく変化する中、我々は生きております。
そんなさなかに私は手作業の可能性と価値観を切り絵に感じ、その表現の限りを模索しております。
​温度と動きを持たせた、エネルギッシュな躍動感を自身の作品へ求め、また切り絵特有の影を活かすことにより、空間としての切り絵表現を私は目指しております。
静のアートから動のアートへ、それこそ私が切り絵に求める今までにない概念です。

INTERVIEW

あなたにとって、美術 / 制作することとは何でしょうか。
私にとって切り絵に取り組むことは、世界やヒトと繋がることです。私の制作する切り絵は一枚の紙から切り出しており、全ての線が繋がっている作品です。紙の繋がりと人の繋がりを意識して活動を続けております。

いつから美術に興味を持たれたのでしょうか。
23歳からです。学生時代はラグビーに10年間打ち込んでおり、美術に触れる機会は皆無でした。リーマンショックの煽りが強い中、就職活動に失敗したのを機に、もとより絵を描くことは好きでしたので、美術界へのチャレンジを決意しました。

アートに限らず影響を受けたクリエイターはいますか。
SHU Matsukura(イラストレーター)、いがらしみきお(漫画家)です。

転機となった作品があれば教えてください。
2013年に発表を始めた「EXHIPIGEON.」という作品です。平面的だった従来の切り絵へ対するイメージから逸脱するような作品展開ができたことが、発表の場を拡げる機会になりました。
下村優介

今後、作家としてどのような活動の展開を考えていらっしゃいますか。
今後の展望や今挑戦されていることなどありましたら、お聞かせください。

今後デジタル化が更に加速すると同時に、手作業の価値も再評価されていくと私は予想します。手作業の極みである切り絵というジャンルが、現代のアートの場で活躍できる土壌を作る切り絵作家のひとりを、自分が担うことを目標としております。
また、世界の様々な都市へ出向き、切り絵教室を開催する活動を更に積極的に進めていきたいと考えております。国内だけではなく、海外の人々と私の切り絵で繋がっていくこともまた、大きな目標です。

ART WORK

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