ネクスト・キュレーターズ・コンペティション 2021

「ネクスト・キュレーターズ・コンペティション 2021」の受賞者、並びに受賞者による第一弾の展覧会開催が決定しましたのでお知らせします。
「ネクスト・キュレーターズ・コンペティション 2021」は現代美術の発展を担う若手キュレーターの発掘と育成を目的としたコンペティションで、受賞者には中目黒にオープンしたN&Aアートサイトでの展覧会開催のほか、展示制作のサポート、ほかYouTubeメディア「MEET YOUR ART」での紹介など、多様な側面からのサポートで実施されます。

【ネクスト・キュレーターズ・コンペティション 2021受賞者】

板橋令子 第一弾:展覧会会期:2022年1月15日(土)―1月27日(木)
島影圭佑 第二弾:展覧会会期:2月予定
宮坂直樹 第三弾:展覧会会期:3月予定

●第一弾 展覧会
「Mother nature -アートに観る、女性や自然と文化の相互作用-」
2022年1月15日(土)―1月27日(木)

“Mother nature”(母なる自然)という概念があるように、遥か昔から女性と自然は「生命の循環」や「無償の愛」の象徴とされてきました。それはポジティブな側面だけではなく、女性と自然を同一視し、社会が支配した歴史の表れだという見方もあります。
一方で2012年に環境哲学者のイオヴォーノと環境人文科学者のオッパーマンが命名した"マテリアル・エコクリティシズム"の考え方では、女性/男性や自然/文化といった、従属/支配という従来の二項対立構造の世界観とは異なり「女性や自然を含む世界の構成要素全ては、相互作用するエージェント(行為者)である」とし、文化芸術の側面からこの世界をオルタナティブに捉え直すすべを提案しています。

本展ではこの考えを支持し、キュレーター・板橋令子自身が近年抱く「日本で自然を題材とするアーティストに女性が多いのはなぜか」という疑問を共有するとともに、作品の鑑賞を通じ、自然や社会と自分との関係性を優しく見つめ直すことを目的としています。彫刻、インスタレーション、バイオアートなど、多様なジャンルや手法で自然の尊さを表現する7名の女性作家の作品を展示し、会場には循環の象徴である落ち葉を敷き詰め、作品や地域、そしてギャラリーを地続きに調和させる会場構成を予定しています。

【第一弾展覧会開催概要】

展覧会名:「Mother nature -アートに観る、女性や自然と文化の相互作用-」
会期:2022年1月15日(土)―2022年1月27日(木)
開館時間:月~土 10:00-17:00
休館日:日曜・祝日
※新型コロナウィルス感染拡大状況により、営業日時が変更となる可能性がございます。
会場:N&Aアートサイト※中目黒駅から徒歩5分
(〒153-0051 東京都目黒区上目黒1丁目11-6)
入場料:無料
出展作家:Mikiko Kamada、北郷江、木村亜津、齋藤帆奈、辰野しずか、藤瀬朱里、村田美沙
(五十音順)
キュレーション:板橋令子
グラフィックデザイン:maho nishikawa
主催:エイベックス・ビジネス・ディベロップメント株式会社、エヌ・アンド・エー株式会社、D/C/F/A
詳細URL:https://meetyourart.jp/pages/competition20210902

■板橋令子

1992年東京生まれ、慶應義塾⼤学経済学部卒。学生時代はデザイン思考を用いたサービスデザインを専⾨に研究する一方で、文学部の学芸員資格プログラムにてアートマネジメントやアートプロデュースの⾯⽩さを学ぶ。2014年、東京で文化・交流を生み出す持続的な街づくりに携わりたいと考え、文化事業を重視する森ビル株式会社に入社。アーティストとコラボレーションした⼤型インスタレーションの企画・運営を多数経験したほか、現在は新規開発プロジェクトにおける文化施設の企画・立上げに携わる。個人の活動では、トークイベントのキュレーションおよび聞き手のほか、ウェブメディアでの記事企画・執筆などに取り組み、多様な立場から文化・芸術に関わる。

<主な活動>
2017年 六本木ヒルズクリスマス「FALLING BRIGHTNESS」we+ 企画・運営
2018年 六本木ヒルズクリスマス「MY DEAR CHUNKY」⼤野友資 企画・運営
2021年 北⼭創造研究所「Energy Link&」目[mé] トークイベント 企画・聞き手

【他、2名の受賞者プロフィール】

島影圭佑 (第二弾:2月会期予定)

デザインアクティビスト。父の失読症をきっかけに文字を代わりに読み上げるメガネ〈OTON GLASS〉を仲間と共に発明。自立共生する弱視者やエンジニアを増やすプロジェクト〈FabBiotope〉に取り組む。

学歴:
2018年9月-現在 慶應義塾⼤学⼤学院 政策・メディア研究科 博士課程
2014年4月-2016年3月 情報科学芸術⼤学院⼤学 メディア表現研究科 修士課程
2010年4月-2014年3月 首都⼤学東京 システムデザイン学部 インダストリアルアートコース 学士課程
職歴:
2014年8月-現在 株式会社オトングラス 代表取締役
2021年10月-現在 京都工芸繊維⼤学 KYOTO Design Lab 特任研究員
2018年8月-2020年3月 筑波⼤学 図書館情報メディア系 助教
2016年7月-2017年2月 慶應義塾⼤学SFC研究所 上席所員
2013年9月-2013年9月 ⼭口情報芸術センター 教育普及 学芸員実習生
展覧会:
True Colors FASHION 身体の多様性を未来に放つダイバーシティ・ファッションショー. オンライン. 2021年
トランスレーションズ展 -『わかりあえなさ』をわかりあおう. 21_21 DESIGN SIGHT. 2020年
Transhuman From Prosthetics to Cyborg. The Museum Ulm. 2020年
TURNフェス5. 東京都美術館. 2019年
lab.1 OTON GLASS. 金沢21世紀美術館デザインギャラリー. 2017年
著書:
Prototyping with OTON GLASS. 2021年
FabBiotope1.0→2.0. 2021年
SPECULATIONS 人間中心主義のデザインをこえて. 2019年

宮坂直樹 (第三弾:3月会期予定)

1985年 千葉県生まれ

経歴
2019-2020 ル・コルビュジエ財団 特別研究員
2016 東京藝術大学大学院美術研究科美術専攻先端芸術表現領域 博士課程修了/Ph.D.取得
2013-2014 パリ国立高等美術学校研修
2010 ブリュッセル王立美術学院 修士課程修了
主な個展
2020「Standard applying Hand Modulor, a French man」FINCH ARTS、京都
2019「Shared table applying Modulor, a French man and a Japanese woman」La Cité internationale des arts、パリ
2019「Three Spaces」トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京
2019「Standard applying Modulor Ver. 3, a French man」La Cité internationale des arts、パリ
2012「Surspace」遊工房アートスペース、東京
2010 Solo exhibition、NIJINSKI、ブリュッセル
主なグループ展
2021「Objects in mirror are closer than they appear」Atelier in.plano、リル=サン=ドニ
2021「陰影のリビジョン」TALION GALLERY、東京
2021「沈黙のカテゴリー」クリエイティブセンター大阪、大阪
キュレーション
2021「Cuboid」ニハ、京都
2018「Shift-Shoft」神戸アートビレッジセンター、兵庫 + Midnight Museum、京都
2018「CV Projection 2 : Fault Clock」神戸アートビレッジセンター、兵庫
2018「Tips」京都芸術センター、京都
2017「Exercise for Death」ARTZONE、京都
2015「CV Projection 1」東京藝術大学大学美術館 東京
2013「CV 2 Projection」École national supérieure des Beaux-Arts de Paris、パリ

【審査員による総評】

南條史生
短期間にも関わらず、約20件の応募があった。その中から予定の期間に実現可能な案を選択し、さらにお聞きするためにインタビューした。いずれも特徴があったが、弱いところもあり、課題は多々あるというのが本音である。これを乗り越えて、それぞれ、最後まで形にしてもらいたい。展覧会は当初よりも遅らせることになったが、実現性への配慮である。

山峰潤也
今回のコンペでは、キュレーションという立ち位置から切り拓くことのできる創造性に対する意識を感じられるかどうか、という視点で選んだ。それはキュレーターが関与することによってストーリーを引き出し、展覧会を通した観客とのコミュニケーションの回路を開くことや、作品同士のレゾナンスを生み出していくことができるか、といった観点からであり、その片鱗を感じる3者を決めた。

小池藍
時代に合ったコンセプトや問題意識があるか、実現性が高いかを主に議論した審査会だった。日本のキュレーターにより日本の若手作家にきちんと講評がなされ、双方が世界に出るきっかけになってほしいという想いで行われているのが本コンペであり、今回、それに十分に足るレベル感のキュレーターと作家が選べた。ひとりでも多くのアートファンに見てもらえる展覧会が開催されることを期待している。

「ネクスト・キュレーターズ・コンペティション 2021」応募概要

【入選者3名】
1月会期:板橋令子
2月会期:島影圭佑
3月会期:宮坂直樹

【応募締め切り延長のお知らせ】

エントリー予定の複数の方のご意見を加味し、 一人でも多くの方への機会提供のため、
応募締め切りの延長、また延長に付随する諸スケジュールの変更を行いました。

変更詳細は以下赤字部分を参照ください。

皆様のご応募お待ちしております。

テーマ

日本の現代アート作品を中心とした構成で、現代に生きる我々にとって、意味のあると思われる事象

応募資格

国内を中心に活動する40歳未満(2021年12月31日時点)のキュレーター
受賞した場合に「受賞者展覧会スケジュール」欄記載の期間に展覧会の制作・実施が可能(第一回〜第三回の選択はできません)

受賞者数

最大3名

受賞者支援内容

  • ①N&Aギャラリー(仮称)での展覧会実施
  • ②展覧会実施に際して、上限50万円の制作支援金
    ※制作支援金は源泉所得税、復興特別所得税を控除した金額をお支払いいたします
  • ③アート専門YouTubeメディア「MEET YOUR ART」にて展覧会の様子とインタビューを放映
  • ④展覧会小冊子の発行(受賞者ごと)と、国内外の主な美術関係者への配布
  • ⑤キュレーション及びテキスト執筆(日本語・英語)に対し専門家からのアドバイス

応募期間

2021年10月31日(日)23:59まで
応募期間終了いたしました。

下見期間

10月15日(金)まで
※N&Aギャラリー(仮称)の下見が可能です。(土日は除く平日13:00-17:00の間)下見を希望される方は必ずメールにて、お名前、人数、希望日時を前日までにご連絡ください。会場のメールアドレスと住所は下部「展覧会会場」欄を参照ください。

応募方法

期間内に下記内容を含んだプレゼンテーションファイル(PDFで5ページ程度)を指定メールアドレス宛にご提出ください。なお、②〜④はN&Aギャラリー(仮称)での展覧会を前提とした企画とします。
※展示会場の図面はこちらよりダウンロードいただけます。

展示会場の図面はこちら

  • ①氏名、連絡先(電話番号/メールアドレス)、CV(ご自身の美術活動に関する経歴)などの基本情報
  • ②展覧会コンセプト:趣旨、意図、考え方、社会的意義等
  • ③展覧会出品作家・作品資料
    ※イメージ資料の提出もお願いいたします
  • ④予算表
    ※制作・搬入・搬出および展示にかかわる全ての費用を提出してください
    ※展覧会を実施することになった場合の支援金の上限は50万円となります
    ※大きな経費項目については見積根拠等も出来るだけ添付お願いいたします
    ※展示作品の販売は可能です。売り上げに関してもキュレーター並びにアーティストにお戻しする予定ですが、詳細は受賞者と個別にすり合わせさせていただきます

    送付先:ncc2021@av.avex.co.jp
  • 審査員

    小池藍(MEET YOUR ART ナビゲーター/ GO FUND, LLP 代表パートナー / 京都芸術大学 芸術学部専任講師)
    D/C/F/A
    南條史生(美術評論家、N&A代表取締役)
    山峰潤也(キュレーター / 一般財団法人東京アートアクセラレーション共同代表)

    審査期間

    ◆一次審査:受付次第〜11月初旬/書類審査
    ※結果は通過者のみに順次(遅くとも11月10日までに)ご連絡いたします。
    ◆二次審査:11月初旬〜11月中旬/プレゼンテーション
    ※一次審査に通過された方は、上記期間に行われる二次審査に出席、プレゼンテーションを行なっていただきます。なお、プレゼンテーションスケジュール及び対面(都内)/オンライン実施などの詳細は個別にご連絡と調整をさせていただきます。
    ◆受賞者発表:11月25日までに順次発表
    受賞者に順次ご連絡するとともに、こちらのサイトにて11月20日までに発表いたします。

    受賞者展覧会スケジュール

    第一回設営期間:12月2日(木)設営日
    第一回オープニング:12月3日(金)夕方
    第一回展覧会期間:12月4日(土)〜16日(木)
    第一回撤収日:12月17日(金)

    第二回設営期間:1月13日(木)設営日
    第二回オープニング:1月14日(金)夕方
    第二回展覧会期間:1月15日(土)〜27日(木)
    第二回撤収日:1月28日(金)

    第三回設営期間:2月10日(木)設営日
    第三回オープニング:2月11日(金)夕方
    第三回展覧会期間:2月12日(土)〜24日(木)
    第三回撤収日:2月25日(金)
    ※受賞者数によって変動いたします

    展覧会会場

    N&Aギャラリー(仮称)
    https://nanjo.com/about-us/access/
    E-mail:gallery@nanjo.com
    ※展示会場の図面はこちらよりダウンロードいただけます。

    展示会場の図面はこちら

    主催

    エイベックス・ビジネス・ディベロップメント株式会社、エヌ・アンド・エー株式会社、D/C/F/A

    エイベックス・ビジネス・
    ディベロップメント株式会社*1

    代表者:代表取締役社長 加藤信介
    所在地:東京都港区南青山三丁目1番30号エイベックスビル
    事業内容:エイベックスの新事業開発と、新事業戦略投資を担うグループ会社。エンタテインメント領域における新事業を複数展開。MEET YOUR ART運営。
    https://avex-bd.com/

    エヌ・アンド・エー株式会社*2

    代表者:代表取締役 南條史生
    所在地:東京都目黒区上目黒1丁目11-6
    現代美術をメインコンテンツとし美術館・ギャラリー等の企画・運営、展覧会・芸術祭等のキュレーション・運営、パブリックアートやコーポレートアートのコンサルティング、シンポジウムなどを展開。さらに広く教育、観光、都市計画、国際協業に向けてアートと共に生きることの新たな構築を運営展開。
    https://nanjo.com/

    D/C/F/A*3

    2021年夏に始動した、日本の現代アートシーンのミッシングピースを埋める事を目的とする匿名の有志による基金でありプロジェクトです。今後、日本における現代アートシーンの発展に寄与すると考える活動を順次展開する予定です。
    アートシーンにおいて、新たな才能の発見や、過去の作品の再評価、新たな視点の提示等に不可欠で重要な役割を担いながらも、日本では活躍の場が限られているキュレーターに新しい形の仕事と注目の機会を提供する本コンペティションの主催・資金支援が、D/C/F/Aの最初の活動となります。

    MEET YOUR ART

    YouTube上にアートの専門チャンネルを開設し(MC森山未來/ナビゲーター小池藍/NAVIGATIONコンテンツ ナレーター上白石萌音)、アーティストインタビューや、アートに関する知識を幅広く紹介していくことに加えて、 番組で紹介したアーティストの作品が購入できるネットショップを設けることにより、 視聴者がアートに触れる機会や購入体験のきっかけを提供することと、特に若手のアーティストの活動支援のプラットフォームとなることを目指すアートプロジェクト。
    https://www.youtube.com/channel/UCCPqEyMiKunljLC7VcvSybg
    https://meetyourart.jp/